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米国で急伸する電子書籍。日本は大丈夫?

2010/01/25 配信

「Kindle(キンドル)」というキーワードを聞いたことはあるだろうか?Kindleは、ショッピングサイトの大手、アメリカのアマゾンが販売する、電子ブックの表示機器だ。
表示する電子ブックは、アマゾンの「Kindle Store」からダウンロード購入する。Kindle本体でダウンロード購入でき、通信費が無料なのが大きな特徴(電子ブックの料金のみ)。紙の書籍と比べて、電子ブックが安価に設定されているのも魅力だ。Kindle本体には、約1500冊分もの電子ブックを保存しておけるという。


【データは2010年1月20日16時30分】


初代のKindleは2007年11月にアメリカで発売され、2009年11月からは日本を含む世界100ヶ国以上で買えるようになった。そのタイミングでブログ数が伸びているのも分かる。

また、2009年の年末から徐々に注目が集まってきており、その大きな理由は、2009年にアメリカの電子ブック市場が急激に成長したことだ。電子ブック元年などとも言われ、日本でも経済系やIT系のニュースメディアを中心に露出度が増えた。

Kindleは現時点で日本語に対応しておらず、日本語の電子ブックも販売されていないが、「Kindle DX」というモデルならJPEG形式やPDF形式などのデータも表示できる。パソコンとKindleをUSB接続し、JPEG形式やPDF形式のファイルをパソコンからKindleに転送することも可能だ。

画像形式のデータなら日本語なども普通に表示できるので、その点に魅力を感じている人は多い。既存の「紙の本」をスキャナで読み取り、単純な画像データとしてKindleで表示するわけだ。

    ・マンガを大量に持ち運びたい。スキャナがものすごく面倒だけど
    ・画面が大きいから、携帯でマンガなんかを読むよりずっと良さそう

アマゾンでは、携帯電話の「iPhone」や音楽プレイヤーの「iPod Touch」、およびパソコンでKindleの電子ブックを閲覧できるアプリケーションも公開している。いずれも無料で入手できるので、興味があれば試してみるとよいだろう。

また、Kindle Storeで販売される電子ブックの印税を、最大70%にするというニュースに触れたブロガーも多かった。

印税とは、本の著作者に支払われる報酬だ。日本では一般的に1冊当たり約10%前後であり、1000円の本なら100円となる。1000円の本が1万冊ほど売れたとすると、100円×1万冊=100万円が著作者の収入だ。残りの利益は、書店、流通業者、出版社などで分配し、基本的には最大のリスクを抱える出版社の取り分がもっとも大きい。

    ・メジャーな作家はみんなKindleに行っちゃうんじゃない?
    ・編集者と作家が組んで独立するケースが増えるかも
    ・出版社ヤバくない?単なる編集作業の下請けになるところも出てきそうだ
    ・自費出版で一山狙うしかない!

出版に携わる筆者としても、印税が70%というニュースには目を疑った。Kindleでは個人の自費出版も可能なので、一攫千金も夢ではないかもしれない。

さて、これくらい知名度が上がると、Kindleの日本語対応と日本語の電子ブックコンテンツを望む声も大きくなってくる。

    ・早く日本語に対応しないかな
    ・日本語の電子ブックが増えたら必ず買っちゃうだろうな

とはいえ、なかなか厳しいのが現実。

詳細は省くが、日本では著作権などの権利関係や流通制度の壁が高く、十分な数のコンテンツをそろえることが難しい。よって、ビジネスとして成立しにくいのだ。

このあたりに関しては、

    ・もたもたしてると業界標準を外国に全部持ってかれるぞ
    ・パソコン規格や音楽ダウンロードで外国にに負けたよね。その繰り返し
    ・日本の出版業界は保守的で既得権が大きいからねぇ。偉い人は年寄りで頭が固すぎ

といった批判が非常に強い。

日本でも、ケータイ小説やケータイ向けのマンガ配信といった新しい出版スタイルが定着しつつある。今後も出版のデジタル化が加速していくのは間違いないので、一読者として利用しやすい環境になってほしいものだ。

(林利明)

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